オメガ3が足りないと不安感が増す

抑うつ感、不安感などといわれる感情は、精神的なストレスとなって副腎に負担をかけます。

不安やうつなどの症状を感じているのはどこかといえば、脳は脳でも実は大脳基底核であることが多いのです。

前置きが長くなりましたが、この不安をとるのにも、オメガ3系の良質な油が役立ちます。オメガ3が足りないと不安感が増し、大脳の深い部分で誤作動を起こしてしまいます。

また、ビタミンB群が足りない場合も大脳基底核で不安を感じやすくなります。ですから、うつ病の患者さんで一般的に処方される抗うつ薬が効かない場合、オメガ3系の油やビタミンB群を補給してあげると改善するケースが多々あります。

写真=iStock.com/Filmstax
不足するとうつや不眠に悩まされる(※写真はイメージです)

たんぱく質でセロトニンが増える

最後に、忘れてはならない栄養素は、細胞の材料そのものといえる、たんぱく質です。すでにふれたように、細胞の生まれ変わり(新陳代謝)に欠かせません。

また、脳の伝達物質セロトニンやメラトニンは、たんぱく質から分解されたアミノ酸(トリプトファン)からつくられます。

幸せ物質として有名なセロトニンは精神の安定に関わっており、「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンは、このセロトニンからつくられます。

そのため、これらが不足すると、うつや不眠に悩まされたりします。

ですから、豚肉や牛肉、魚介類、卵、豆製品等、たんぱく質を増やす食生活がセロトニンを増やし、抑うつ状態の改善や、不眠の解消に有効なのです。