相場の流れを大局的に見る

これら3つの症状が当てはまる投資家は、まだ、ご自身の投資方法に「勝ち続けるための再現性」がないといえます。再現性がない投資は、勝ちパターンが確立できておらず、間違った投資を続けてしまうだけでなく、どこでミスしたのか気づくことができない。そのため軌道修正もなかなかできないのです。

上岡正明『勝てる投資家は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)

株式投資には一撃必殺のトレード法などは実在しません。しかし、地道に知識を蓄え、再現性を得て、経験を積んで、しっかりと自分のチャンスを待つことができる投資家になれば、大きな利益に変えていくことができます。

改善するためのヒントは、大局的に相場を見ることです。

相場には「流れ」があります。1年周期、3年周期、5年周期、そして10年周期、30年周期がありますが、利益を追求する投資家は、その周期ごとの再現性を理解して、かつ、同じタイミングでエントリーするスキルを身につけています。

この、相場の転換点を捉えるという再現性も、非常に重要です。

個人投資家の利益の源泉はエントリータイミングだけ

これまでにも話しましたが、「安いところで買って、高いところで売る」というトレードをしているはずなのに実際には負けている原因は、安いところで買ったのではなく、安いところで買ったつもりでいるからです。

まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ

これは、あまりに儲けすぎて米国政府すら震撼しんかんさせた著名投資家ジョージ・ソロスの言葉です。まず生き残る。そのためにも、再現性のある投資をすることが大切です。

個人投資家の利益の源泉は、エントリータイミングだけです。では、どんなエントリーをすればよいのか。それは、「勝てる期待値の高い局面になるまで、辛抱強く待つ」。高度な技法やデータ分析は、すべてその先にある応用力でしかないからです。

チャンスがくるまでエントリーしない。再現性の高い期待値まで待つ。そのタイミングまで、辛抱強く待ってから買う。これを徹底してください。