YOMIURI/AFLO=写真

製品も無理に現地化させないで、国内と同じ高品質のまま売ることも考えてみるといい。日本は世界の2周くらい前を走っているのだから。もし中国で人口の3%が欲しがったなら、それだけでも4000万人ほどの市場になるわけだ。

そうなるためには、日本が彼らにとって「憧れの国」であることが前提になるだろう。日本の魅力をもっと海外の人たちにアピールするマーケティングも考えたほうがいい。

今回の大震災を教訓にして、例えば20メートルの津波にも耐えられる人工地盤をつくれば、世界中から見物にくる。大災害を逆手にとって、いまこそ日本の開発力、技術力をアピールしたい。


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海外に出ても「俺は日本人だぞ」と日本流を貫く。欧米の大国に迎合せず、むしろ中小国に味方して彼らと仲よくするという道もある。例えばベトナムやミクロネシアなど、日本と友好関係を結びたい中小国はたくさんある。

その場合に上から目線で何かを与えるのでなく、「一緒にやろう」というフレンドリーな態度で各地に仕事をつくっていく。あるいは、日本で経験を積みたい人には5年や10年の長期ビザを発行してノウハウを伝授する。優秀な人材がいれば、日本に残って活躍してもらう。なにも日本を移民大国にしろというのでなく、もう少し出入りを自由にし、中小国を助ければ、日本は世界中から愛される国になるはずだ。

今回の震災で、日本社会は庶民の力で保たれていることがよくわかった。日本人のよさ、自然の美しさなどマーケティングすべき点はたくさんあるのだから、サイトの翻訳機能を高めるなどしてもっと発信する場をつくればいい。日本的な経営のしくみも、商品として海外企業に売ったらどうだろうか。海外資本による日本企業の買収も、経営のしくみを求めてということもある。