ミッションは「動詞」で表現できる
最後の「(5)セルフリーダーシップ」は、自分をその気にさせて、自らが自らを導いていく形のリーダーシップであり、ミッションとなる「動詞」を見つけるレッスンです。山岡さんは、今までのレッスンをふり返り、「地域のコミュニティー(サードプレイス)となるバレエスタジオ事業に挑戦する」という動詞で表現しました。
特に、「挑戦」という言葉を挿入することに山岡さんはこだわりました。それこそが自身の強みだということに気づいたからです。こうして5つのレッスンの実践する中で、経営していた自動車部品メーカーが倒産したこととこれから挑戦するバレエスタジオ事業に重ね合わせ、「地域のコミュニティー(サードプレイス)としてのバレエスタジオ事業への挑戦」を決意したのです。
漫然とスクール事業を始めた人と、山岡さんとでは、どちらが成功に近いでしょうか。1つだけ言えるのは、ミッションに駆り立てられた人は「強い」ということです。「5つのレッスン」の詳細については、近刊『「ミッション」は武器になる――あなたの働き方を変える5つのレッスン』にまとめています。大事なことは「自分のミッションは何なのか?」と問い続けることなのではないでしょうか。
立教大学ビジネススクール(大学院ビジネスデザイン研究科)教授
シカゴ大学経営大学院MBA。専門は企業戦略&マーケティング戦略及びミッション・マネジメント&リーダーシップ。三菱東京UFJ銀行投資銀行部門調査役、シティバンク資産証券部トランザクター(バイスプレジデント)、バンクオブアメリカ証券会社ストラクチャードファイナンス部長(プリンシパル)、ABNアムロ証券会社オリジネーション本部長(マネージングディレクター)等を歴任し、現在は株式会社マージングポイント代表取締役社長。著書に『アマゾンが描く2022年の世界』(PHPビジネス新書)など多数。