アドバイスを得る先は……

▼自己評価

多くのコンサルタントが厳しい内省の重要性を力説し、同僚、メンター、コーチ、講座などに頼る前に、自分の欠点や能力開発のニーズについて虚心坦懐に内省することを勧めた。「自分自身を徹底的に批判的な目で見つめよう」と、あるコンサルタントは助言した。別のコンサルタントは、「人の意見に耳を傾けること、適応すること、自分の強みや弱みを認識すること」を勧めた。現状満足や傲慢さのリスクは繰り返し指摘された。それを防ぐ手段として、数人のコンサルタントが、柔軟性、人の考えに耳を傾け、受け入れる姿勢を挙げた。あるコンサルタントはこう言った。「リーダーは、人々が自分の言動にどのように反応しているかを絶えずチェックし、自分のスタイルを調整する用意がなくてはいけない」

▼同輩や部下からのフィードバック

数人の回答者が、「多様性のある強力なネットワーク」と、上司からのフィードバックだけでなく360度のフィードバックを積極的に受け入れることが重要だと主張した。あるコンサルタントは、エグゼクティブは「どうすれば自分が向上できるかを自分のチームや同輩、上司に絶えず尋ねるべきだ」とまで言い切った。

自己認識を補強するのに役立つ人間関係は、市場や業界についていくためにも役立つ。あるコンサルタントは「あらゆるレベルでアドバイスを求め、社内にいる専門家を活用すること」を勧めた。「これは貴重な情報を与えてくれるだけでなく、信頼関係を築く助けにもなる」からだ。別のコンサルタントは、これを怠ることの危険性を指摘した。「自分の役割だけに目を向け、有益な同輩ネットワークを築くために時間を使うことに関心がない優秀なエグゼクティブがあまりにも多い。その結果、彼らは市場の弱いシグナルを見落としてしまう」。

▼メンタリング

多くの回答者が自分が真似したいと思うキャリア・コースを歩んできた人をメンターにすることを勧めた。「社内の他の人々の成功を分析しよう。また、メンターを探すことを億劫がってはいけない」と、あるコンサルタントは助言した。また、自分より若い同僚をメンターにすること、すなわち「リバース・メンタリング」の利点を称えて「我々はいくつかの事例で、『リバース』メンタリング・プログラム、すなわち54歳以上のエグゼクティブに30歳未満のメンターをつけるプログラムを実施することに成功している」と、あるコンサルタントは言った。「こうしたプログラムは古い習慣や考え方を変えるのに役立ってきた」。若いメンターには、顧客、競合他社、製品、技術、トレンドについて最新の知識を持っている現場マネジャーや専門職が選ばれる傾向がある。

▼公式の教育・能力開発プログラムの利用

新しい調査結果や慣行、自分の状況と関連のある挑戦に直面した企業の例などを知るために、また、ときにはグローバルな連絡先ネットワークを利用できるようにするために、公式のエグゼクティブ養成講座など、外部の教育プログラムを利用することを勧める人も。