レアアース輸出規制などを巡り、再び非難の応酬に

しかし、合意に含まれていた輸出規制の履行状況などをめぐり、5月末頃から再び米中双方が非難しあう展開となった。

米国側は、中国が一時停止または撤廃するとした非関税措置の一つであるレアアースの輸出規制が、依然として緩和されていないと主張。レアアースとは、産出量が少なく抽出が難しいレアメタル(希少金属)の一種で、自動車や電子製品などの製造に不可欠な素材である。中国は4月4日、米国が課した相互関税への対抗措置として、レアアース7種(サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ルテチウム、スカンジウム、イットリウム)の関連品目について、輸出時に中国政府への許可申請を義務付けた。