“点検”してはいけない

岡山大学准教授の中山芳一先生も、監修した著書『3歳までのカンタンおうちあそびレシピ50』(日本能率協会マネジメントセンター)の中で「子どもの思考力を育てるには、開かれた問い=オープンクエスチョンが有効である」と述べています。東大生の親はこれを自然に実践しており、日常のやり取りの中で、思考を促す“問いかけの技術”を活用しているのです。例えば、帰宅後であれば、次のような会話です。

×「宿題やったの?」

○「今日の勉強で、一番面白かったところはどこ?」

このような問い方によって、子どもは自分の内面を見つめ、言葉にしようとします。もっと言えば、ただ「今日の勉強どうだった?」と聞くのではなく、相手の話に紐付けて話をするのです。ベストな問いかけは次のような内容です。

◎「今日、英語の授業で発表があったんでしょ? どうだったの? うまくいった?」

このように、相手の以前の話に紐付けて、相手からの情報を引き出している場合が多いのです。実際、私たちが指導するご家庭の中にも、「勉強やった?」「模試どうだった?」と“点検のための会話”ばかりになってしまっている家庭がありました。しかし、お子さんにしてみればそれは「監視されている」「信じられていない」と感じさせる一因となり、家庭での会話自体を避けるようになってしまっていました。