余計な衝突は避けるのが賢明

しかし、あなたが少しも感情的にならずに、ゆったりした気持ち、くつろいだ気分で向き合える人もいますよね。

そういう人たちは、けっしてあなたに高圧的になることはないし、かといってへりくだったり、卑屈になったりすることもありませんよね。

なのに、どうして「あの人」だけはダメなんでしょう……?

それぞれが異なる感情世界を持っていて、時にまったく合わないタイプ同士が一緒に行動しなければならなくなるのが社会というものです。「相手はこうだ」という決めつけを避けるようにするだけで、よけいな衝突を回避できるかもしれない、ということはぜひ知っておいてください。

たかが感情、されど感情です。対処の仕方を知っていれば、感情に翻弄ほんろうされることはなくなり、より冷静に対処できるようになります。

人間はみな「自己愛」の世界を生きている

人間は誰でも「自己愛」を持っています。自分を愛し、自分を大切に思っているのです。他人に自己愛を傷つけられるようなことを言われると、すごく腹が立つのは当然です。

また他人にこちらの自己愛を無視されたような言動をされると、「あの人はわたしを嫌っているのではないか」と非常に不安になってしまうのです。

これに対処するには、次の2つのことを知ることが大事です。

①「相手の気持ちはわからない」

まずは、原則として、「相手の気持ちはわからない」ということを理解しましょう。

相手がブスッとした顔をしていても、本当は機嫌がいいのかもしれません。反対にニコニコ親切そうに笑っていても、内心はこちらのことを嫌っているかもしれません。