普段から嫌いな相手ならともかく、いつもはふつうにつき合っている人、あるいは親しい人、好きな人でも、怒りの感情に包まれてしまうとそれまでの好意や愛情が憎悪に変わってしまうことさえあります。
いつもだったら気にならない言葉にカチンときたり、軽い冗談がものすごい嫌味に聞こえたり、ほめられてもバカにされているように感じたり、とにかく相手の言葉のすべてに悪意があるように感じてしまいます。
「好き嫌い」を切り離そう
これは、怒りで心が狭くなっている状態です。
感情的になると、普段なら素直に受け止めたり、「そういう考え方もあるな」と納得できたりするようなことでも、最初から反発してしまいます。あるいは正しい主張をされても難癖をつけて反論したり、好意的な言葉をかけられても裏の意味を勘ぐったりします。
怒りの感情につかまってしまうと、相手がどんなことを話しても、その通りに受け止められなくなっています。
ですから、好き嫌いの感情を持ち込むと、どういう相手であっても感情的になりやすいということ、とくに嫌いな相手に対しては、最初から感情的な話し方をしてしまいがちだということを読者の皆さんに気づいてもらいたいです。
ネット上で増え続ける「敵」
今はSNSをはじめとするインターネット上のやりとりが急激に発達したために、人間関係についても、リアルよりもネット上でのつき合いのほうが多いという状況になっているのではないでしょうか。
感情関係さえも成立しない、それどころか、相手が感情を持った人間であることさえ認識できないような有象無象が広がるネット社会に生きているともいえます。
その結果、あなたの感情は、ネット上での人間関係で大きく揺さぶられることが増えてきているのではないでしょうか。

