※本稿は、臼井由妃『幸せなお金持ちほど「千円札」を大事にする 才能も努力もいらない「お金に困らない人」がやっている当たり前』(WAVE出版)の一部を再編集したものです。
お金はまわりへの喜びのために使う
「自己満足」のためにお金を使うことは、他人と比較する世界で生きているということです。
買った時は心は満たされますが、すぐに次のものが目に入り欲しくなる。人間は感情の生き物ですからね。そこに気がつくと、「お金の出口=使い方」が変わってきます。
お金自体は単なる紙切れ。使ってはじめてその価値があるのです。ですから、どこに使うかが重要なのです。
他人との比較の世界の中で、自己満足のためだけに使うのではなく、「まわりの人の喜びのために使う」ことを決める。
そうすることで、お金が動き出し、巡り巡って幸せな循環が起きる。するとお金が減るという感覚はなくなります。
お金の出口を考えると、自然と無駄遣いがなくなり、蓄えが増えます。それをまたまわりの人の喜びのために使うと、お金が増える。不思議なものでお金が減っていかないどころか、増える一方になります。
千円の使い方1:コーヒーは気前よくおごろう
久しぶりの人にお会いする際は、相手の仕事場近くの喫茶店や、お互いの住まいの中間点にあるコーヒーショップで待ち合わせることが多いのですが、これらには共通点があります。
ガラス窓で中が見渡せ、相手を探しやすい。遅くとも約束の15分前には現地についている私の姿も、容易に見つけることができる。コーヒー代は一杯千円程度。商談や雑談をする人も多い「ほどほどの喧騒」のある場所です。
支払いは「割り勘にしよう」とおっしゃる方もいますが、「再会できて嬉しいので」とか「ちょっといいことがあったので」と言って、100%私がコーヒー代を支払っています。
なぜそんなことをするのか。
久しぶりに会える(再会の喜び)。
わざわざ私のために時間をつくってくれた(労力と時間への感謝)。
快く迎えてくれた(変わらない絆)。
こういう気持ちを表すには、コーヒー代のおごりくらいが仰々しくなくていいと思うのです。
ビジネスの場では、先輩や上司、プライベートでも年長者に何かを「おごる機会」はほとんどないでしょう。特に、先輩や上司、年長者と話す時には、報告や相談を持ちかけるケースが多いはず。
そんな時、「(相談代ですから)コーヒーはご馳走させてください」と声をかけるのは自然ですし無理がありません。
この時、「おかげで気持ちが晴れた」とか「踏ん切りがつきました」などの何気ないひと言があれば、「役に立って嬉しい」と、気持ち良くおごられるでしょう。