資質やお人柄の問題ではない

あらかじめ誤解がないように断っておくと、注目があつまっている皇位継承問題は、個別の皇族の資質やお人柄とは直接かかわらない。あくまでも今の皇位継承ルール、皇位継承制度が抱えている「構造的な欠陥」をいかに是正するかこそが、焦点だ。

その構造的な欠陥とは何か。正妻以外の女性(側室)のお子さまによる皇位継承の可能性がとっくに排除されている。なのに、晩婚化・少子化も進む状況の中で、皇位継承資格を「男系男子」だけに限定する明治以来の“狭い縛り”を、うっかりそのまま維持している。その致命的なミスマッチにほかならない。