徐々に親の関わりを減らしていく

しかしこれは決して「すべてを放置する」という意味ではありません。次のような段階的なアプローチを取ることで、子どもの自走力を育てていきます。

①小4までにやること

● 朝に勉強する習慣をつける
● 自分で調べる方法、解説を読むコツを教える
● 丸つけは子どもに任せてみる

→ここで失敗してもOK。失敗の中から学ぶのもステップの一つ

②小5で変わること

● インプットから徐々にアウトプットにシフトする
● 「なんで?」「どうして?」を大切に
● 勉強と遊びのバランスを意識させる

→親は焦らず、方向とペースだけはチェック

③小6のゴール

● 決められた問題集をスケジュールに沿って解く
● 勉強開始、終了、休憩のタイミングすべて本人に任せる
● やる気の波も自分でコントロール

→親はもう見守るだけのほったらかしモード。子どもの成長に驚かされる時期

ランドセルを背負って走る小学生
写真=iStock.com/1411973540
※写真はイメージです

小5の次男も「ほったらかしモード」に

長男の受験勉強を開始した時に、こんなイメージで「ほったらかし受験」の取り組みを開始しました。中学受験生を子に持つ保護者の不安や苦労が増すと言われる5年生以降を、とにかくラクに過ごすための作戦です。

実際に問題集中心となる小学校5年生以降、私が勉強に関わるのは1週間で合計1時間程度でした。記述問題の採点、解説を見てもわからない問題などについては、小学校5年生以降も一緒に勉強をする必要がありました。

自走させるための具体的な取り組みや勉強方法の詳細は本書の第3章以降でお話ししますが、それでもこの「ほったらかし受験」はおおむねうまくいったのだと思います。これは、明確な目標と段階的なアプローチがあったからこそ実現できたことです。

ちなみに次男も小学5年生になり、同じような「ほったらかしモード」を実施しています。小学4年生の三男は、まだ十分なスキルは身についていないので、しばらくは私も一緒に勉強する必要がありそうです。