物件はむしろ古いほうがいい

僕自身が不動産投資をする際は、自分自身に土地勘のあるエリアであることが最優先。やはり築年数にはこだわりはありません。保有している物件は築25年〜30年のものばかりです。

大切なのは、その街の雰囲気を知っていて、そこに暮らす人々の生活を思い描けるようなところにある物件です。住んでいる人たちの活動が活発な場所であれば、築年数は問わず、むしろ築年数が古いために相場より安い価格で購入できることにメリットを感じています。

田中渓『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(徳間書店)
田中渓『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(徳間書店)

築30年の物件を安く手に入れて、外国人向けマンションのようにフルリノベーションして付加価値をつけて高い家賃で貸し出す、という投資もできますし、またそういう場所だと将来的に再開発が起こる可能性があり、築年が古いことで割安で買えたものが、地上げや周辺の再開発の恩恵により、大化けする可能性も秘めています。

反対に、「僕だったら手を出さないだろうな」と考えるのは、自分が馴染みのないエリアにある○○ニュータウンや○○の丘といった大手不動産ディベロッパーのビジネスモデルが絡んでいそうな物件です。限界ニュータウンが社会問題になっているとおり、需給を無視した乱開発はいつか必ず破綻します。そうした物件は避け、自分がきちんとイメージできる物件を慎重に選び、手堅く投資をしていくことを心がけています。

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