今回の秋篠宮への宮内記者会の質問は、この紀子妃の「思い悩む」という回答を受けてなされたものであった。そして、秋篠宮はそれをさらに「いじめ情報」と語気を強めたことになる。つまり、宮内記者会が当初は「バッシングともとれる情報」と断定していなかったものが、紀子妃によって「バッシング」となり、今回の秋篠宮によってさらに「いじめ情報」にも発展した。その意味は大きいように思われる。
国民を敵に回す覚悟を持った“賭け”
これは、ある種、ある一部の国民を敵に回す覚悟を持った賭けだったようにも感じる。Xを中心としたSNS、Yahoo!ニュースなどのニュースポータルサイトのコメント欄では、秋篠宮家に関する様々な意見が飛び交っている。平成のある時期までは、眞子内親王(当時)・佳子内親王の人気もあって、その声は好意的なものが多かった。それは、現在の天皇・皇后である当時の皇太子夫妻への逆風とは反比例するかのようでもあった。
悠仁さまの高校・大学進学で「疑念が疑念を呼び…」
ところが、これがシーソーゲームのように逆転する。小室圭さんとの結婚をめぐる騒動がきっかけであった。悠仁親王の高校進学をめぐる問題、そしてその後の大学進学に対する空気感もそれに拍車をかけた。疑念が疑念を呼び、秋篠宮家に関するニュースには批判的なコメントが集中するようになる。
平成のある時期まで、天皇・皇室に関係するニュースで問題があったとき、宮内庁のホームページにある「皇室関連報道について」というページのなかで、具体的に雑誌で書かれた記事内容に関する事実関係が説明されることがあった。それが、宮内庁や皇室が採れる反論手段だったとも言える。