「国民を敵に回す覚悟を」秋篠宮さまが記者会見で洩らされた“苦悩”…悠仁さまを巡る「いじめ的情報」発言の真意とは(河西 秀哉)

進学先が大きな注目を集める秋篠宮家の長男・悠仁さま(18)。筑波大学の推薦入試に臨まれたと報じられるなか、誕生日会見では秋篠宮さまが「いじめ的情報」と述べられたことが話題を呼んだ。秋篠宮さまはどのようなメッセージを込められたのか。近刊に『皇室とメディア』(新潮選書)がある、名古屋大学大学院人文学研究科准教授の河西秀哉氏が考察する。

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秋篠宮が11月30日に59歳の誕生日を迎えた。その誕生日を前にした記者会見で、最近の秋篠宮家に対する報道について、「秋篠宮家へのバッシングとも取れる情報について、妃殿下が誕生日に当たっての文書で『思い悩むことがあります』と記されました。殿下の受け止めや、宮内庁に求めていることもお聞かせください」と聞かれ、「一般的には、バッシング情報と言われております。ただ、本当にたくさんの情報があるわけですけれども、その中でのバッシング情報というのは、これは第三者と当事者では恐らく意味合いが異なってくるように思います。当事者的に見るとバッシング情報というよりも、いじめ的情報と感じるのではないかと思います」と答えた。

「いじめ情報」→「バッシング情報」に言い換え

このように、秋篠宮家に対するSNSなどで発せられる意見・情報を、秋篠宮は「いじめ情報」と述べたのである。宮内記者会に質問で聞かれた「バッシング情報」よりもさらに強い言葉で言い換えている時点で、秋篠宮がこの問題をより切実にとらえていることがわかる。

三笠宮妃百合子さまの「斂葬の儀」に参列された秋篠宮ご夫妻 ©時事通信社

「いじめ情報」と語気を強めた結果に…

今回の答えがなされる前兆は、9月11日の紀子妃の誕生日に際しての文書回答のなかにもあった。記者会から紀子妃に対して、「ネット上などで秋篠宮家へのバッシングともとれる情報による批判が続いている状況をどう受け止めているか」との質問がなされた。これに対し、宮内記者会は「バッシングともとれる情報」と、あくまでバッシングであると断定していないにもかかわらず、紀子妃は「ネット上でのバッシング」と言い切った。

つまり、記者会があくまで「ともとれる」と質問したところ、紀子妃は、それは「バッシング」だとはっきり答えた。自分たちに向けられる意見・情報を、単なる批判ではなく誹謗中傷ととらえたのである。そして、それに対して「私たち家族がこうした状況に直面したときには、心穏やかに過ごすことが難しく、思い悩むことがあります」と答えた。やはり、本人はかなり切実に考えていたからだろう。