発達障害は「特性」
似鳥 そうそう。私も普通の会社に勤めて、普通の生活を送っていたら、絶対成功しなかった。
以前、とある企業の創業者とお会いしたんですが、その方も自分で発達障害だと言っていました。日本だけではなく世界を見ても、成功する経営者には、意外と発達障害の人が多いんですよ。発達障害は病気ではなくて、特性ですから。
安田 今日の対談テーマは、「運と経営」じゃなくて、「発達障害と経営」に変えた方が良いかもしれないですね(笑)。
でも似鳥さん、あなた、数字にはめっぽう強いじゃないですか。
似鳥 確かに、電卓よりも速く計算できますね。
安田 人との付き合い方とか、親しくなるスピードも、似鳥さんには敵いませんよ。普通のことは不得意だけど、ある面で特異な才能を持つからこそ、経営者として成功できるのではないですか。
似鳥 家内からは、「他の人が普通にやれることはできないけど、人のやらないことをやるのがあなたね」と言われます。
安田 まさにそうですよ。
似鳥 組織の中で決められたことを実行するのは苦手ですが、自分から何かをやるのは向いている。
安田 これも運ですよ。秀でた才能をとことん掘り下げて、我を生かすのはこの道しかないと果敢に挑んだ。これが開運になった。
似鳥 確かにそうですね。でも、似鳥昭雄という学生が新卒採用試験に来ても、会社勤めは難しいだろうから、採用しないだろうなあ(笑)。
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本記事の全文(「ドンキとニトリで、めざせ地球制覇! 創業者2人が本音トーク」)は、「文藝春秋」2024年12月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。この記事で言及された発達障害と経営の話題に関心がある方は、下記の記事もおすすめです。