教育費に不自由しないお金持ちは、自分の子どもをどんな学校に行かせたがるのか? 地方のエリート層と成り上がった富裕層が選ぶ「名門校」を、全国各地から一挙に紹介する。
授業を受ける生徒たち
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名声を好み、希少価値が高いものを手に入れようとする富裕層。そんな価値観を持つ者が、自分の子どもをブランド力のある「名門校」に入れたがるのは自然な行動と言えるだろう。

たとえば、代々地元に根ざした旧エリート層、いわゆる「名士」と呼ばれる人々は、自分の子どもをどんな高校に入れたがるのだろうか。教育ジャーナリストの小林哲夫氏は、「彼らが選ぶのは、伝統的な名門校です」と語る。「歴史の長さ、入試偏差値、進学実績など、何をもって名門校とするかについては、さまざまな見方があります。そこでひとつの目安になるのが、その学校から大臣、博士など、どれだけ著名な人物が卒業したかという『人材輩出力』です。そして、そうした人材を輩出するためには、それなりの長い歴史が必要になる。地方の名士はそういった伝統性を重視する傾向があるように思います」(小林氏)