人は誰もが老い病にもかかる。それらとどのように向き合えばいいのか。医師の和田秀樹さんは「医者は決して万能ではないし、医者の言うことは絶対ではない。薬の種類も量も患者自身で決めていい。賢い人は、医者の言いなりになることの愚かさを知っている」という――。

※本稿は、和田秀樹『脳と心が一瞬で整うシンプル習慣 60歳から頭はどんどんよくなる!』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

医師を責める患者
写真=iStock.com/BernardaSv
※写真はイメージです

医者の言いなりにならない賢さを持とう

60代以上の方の関心事といえば、老いや病気に関するものが圧倒的に多いのではないでしょうか。

誰だってできれば老化もしたくないし、病気にもなりたくはありません。けれど生きている以上、人は老いていくし、病にもかかります。そういったなかで、それらとどのように向き合うかという姿勢は、人生の質そのものに関わってくると言えるでしょう。

ここではそういったことを踏まえ、私が考える「老いや病気との知的な向き合い方」をお伝えしていきたいと思います。

読者の皆さんのなかには、かかりつけの病院がある方も多いかと思います。

ここで改めて振り返ってみてほしいのですが、その医師の言う通りに薬を服用して、調子は悪くなっていませんか? あなたが抱える疑問や不安に対し、その医師は雑な対応をとったりしていませんか? あなたの体質や状況を加味することなく、「とりあえず薬を飲んでおけば大丈夫」という雰囲気を出していませんか?

もし思い当たることがあるのなら、その医師を疑ってみてください。そしてその人が不機嫌になるのを承知の上で、診察の際、質問してみたり、臆せず自分の意見や希望を言ってみたりしてみるのです。メモをとったり、録音したりするような姿勢を見せると、医者も横柄な態度はとれず、丁重に対応しようとするのではないでしょうか。

それでも自分が安心できるようなコミュニケーションがとれないのなら、別の病院を探すことを視野に入れてみましょう。

多くの方が、医者という存在を絶対的なものだと思い込んでしまっているように感じます。どの病院に行っても、変わらず最善の治療が受けられるものだと信じている人は少なくないでしょう。

けれど、決してそんなことはありません。医者は万能ではないし、彼らの言うことは絶対ではないのです。

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