「理想が高すぎると責められますけど…」と語る女性も

マッチングアプリのトップ5の中に、1つだけ女性会員が8割を占めるアプリもある。「友だちを作ろう」「町内の知り合いを増やそう」というコンセプトで、女性利用者の不安感を払拭するために徹底したモニタリングを行っており、動画や写真の交換機能はあえて無し。加入条件も本人認証などの基本的なものだけで、条件付きアプリにうんざりしていた女性の登録者数が増えたといわれている。

「マッチングアプリを利用する人は増えていますが、そもそも恋愛をしない女性も増えていると思います」というのは大手IT企業に勤める33歳の女性だ。

「私もアプリを利用していた時期もありますが、知り合った30代後半の男性がしばらくしたら結婚の話を持ち出してきました。私はまだ結婚は考えていないので提案が重くて、結局続きませんでした。とはいえ経済力はあったほうがいいので、候補者は30代半ば以降になるんですけど、そういう人は結婚が頭にあることも多い。ピンとくる相手がいないなんて言ったら理想が高すぎると責められますけど、自分の理想を低くなんてできないですよね。周りにも同じような理由で『相手がいない』と恋愛自体しない友人が増えています」

最近ソウル市内の公園などに行くと必ず遭遇するのが、8人~10人の男女混合のランナーチームの姿だ。退社後に集合してみんなで走り、終わった後は解散というサークル活動のような雰囲気だという。

「わざわざ彼氏彼女を作らなくても、みんなで楽しく過ごせばいいという人は確実に増えていると思います。女友だちと遊ぶ方が楽しかったりもするし、恋愛の必要性を感じなくなっているのかもしれません」(前出の女性)

女性も男性も同じような傾向にあるといわれており、「自由でいたい」「自分の時間に熱中している」「おカネがない」などが主な理由だ。 

低出生率の背景は思っているより根深いのだ。

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