「弁護士を志したのは弱い女性のため」と決めつけられ反発

共著『女性法律家』(有斐閣)に収録した「私の歩んだ裁判官の道――女性法曹の先達として――」という原稿では、戦前はいかに女性が差別されていたか、歴史的背景や教育システムから紐解きながら簡潔に説明している。

「完全な男性社会であったから、女性は常に被支配者」「女性が社会的・法律的に差別されている不合理」という言葉には差別された側の女性としての実感もありつつ、自分を超えたマクロな目線で当時の社会を分析している。

しかし、24歳のとき、女性で初めて司法科試験に合格し(同時に女性3人が合格)、マスコミに報道された際は、集まってきた新聞記者から「弁護士を志したのは、か弱き女性の味方になろうとしたのだろう」とやっきになって質問された。つまり、女性のための女性専門弁護士だと決めつけられるのに当惑したという。