※本稿は、こーずぶろぐ『マジカル勉強脳 1日ブッ通しで机に向かえる超絶スタディハック』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「戦略」がない目標は達成できない
目標達成には、戦略が必須です。ただひたすら勉強するというのも悪くないですが、必要以上に時間がかかってしまったり、途中で進むべき道を誤ってしまったりします。目標を確実に達成するために、到達までのレールを自分で敷いていきましょう。
戦略策定において重要なのは数値化です。目標地点と、自分の現在地を数値で具体的に把握することで、今自分に必要なことが明確になってきます。勉強は、その差を埋めるプロセスなのです。
戦略策定は以下の順番で行いましょう。
2.自分の現在地の把握
3.確実に未来を叶えられる基準の設定
4.必要なものを見極める
5.マイルストーンを設定する
それぞれ順番に、具体的に説明していきます。
孫子の言葉に「彼を知り己を知れば、百戦あやうからず」という教えがあります。これは、戦いにおいて敵を知り、自分を知ることで何度戦っても敗れることはないと説いている言葉です。実は、勉強でも同じことが言えます。
敵=試験です。
敵の分析と自己分析を徹底すれば、どんな困難な状況でも勝利をつかむことが可能になるのです。最初は、試験の要項を把握することから始めます。具体的には、次のポイントを洗い出してください。
・試験の実施頻度(年に1回・半年に1回・毎月1回など)
・出題傾向
・出題される科目や試験範囲
・試験方式(リスニングがある、実技試験があるなど)
・合格率
・合格ラインに達する点数
・問題や回答形式ごとの点数配分(「大問1で計40点」や、「マークシートでの回答が30点、筆記が20点」など)
まずは勉強の全体像をつかむ
たとえば出題範囲が広くて合格率が低い試験であれば、やはりある程度の勉強時間と努力が必要になるでしょう。一方、出題範囲が限定的で、合格率が比較的高い試験であれば、短期集中という選択肢も出てくるかもしれません。「分析」とは名ばかりの、至ってシンプルな工程です。
しかしこの作業が抜けていると、試験の全体像がつかめません。全体像が見えない相手に対しては戦略が組めません。結果、勉強の効率が低下する、不要な勉強までしてしまって疲弊するといった事態を招きます。
TOEICなど、合格不合格がない試験の場合は、目標点数を決めましょう。たとえば、就職試験で800点以上の成績が有利になるのであれば、800点が目標点数です。
試験がない教養的な勉強の場合は、自分がその分野についてどのくらい詳しくなりたいかを想像してみるとよいでしょう。
知識には「深さ」と「広さ」があります。最初にその分野を極めている人の話を聞いたり、インターネットで情報を調べたりすることで、自分がどこを目指すべきかが明確になりますから、それに必要な知識の全体像を把握しておきましょう。
自分が何を、どのレベルまで、どのくらいの期間で学ぶのかを明確にすることで迷いやためらいがなくなり、どんどん勉強し続けられる自分に近づきます。