子どもが赤ちゃんだったときは、少しずつ何かができるようになる姿を見て成長を喜び、「あなたなら絶対にできる」と信じていませんでしたか? 実際、おすわりもハイハイも、歩くことも、自分の意思で習得していって、「失敗したから歩くのあきらめるわ」という赤ちゃんはいませんよね。子どもって本来、賢いし、強いんです。

でも、親って欲張りなもので、いつの間にか「できて当たり前」と思うことが増えて、成長に気がつかなくなる。そしてそこに「過度な期待」が加わって、他の子と比べてしまったり、できないことをとがめてしまったり――。

これまで、のべ2000人以上の親子を支援してきましたが、早い段階で気持ちの切り替えができて「不登校」をポジティブに捉え直すことができた親子は、その後、自分なりの学び方や生き方を見つけています。学校に復帰した子もいれば、自分の道を見つけてまっしぐらの子もいます。心配も、先回りしたい気持ちも、とてもよくわかるのですが、子どもの賢さや強さを、もう一度信じてみませんか。

最後に、いま悩んでいるお母さん、お父さんに、これだけは伝えたい。いま学校に行けなくても絶対に大丈夫! 不登校は必ず、チャンスに変わります。ここまで全10回、「不登校の『出口』戦略」を読んでいただき、本当にありがとうございました。

当記事は「AERA dot.」からの転載記事です。AERA dot.は『AERA』『週刊朝日』に掲載された話題を、分かりやすくまとめた記事をメインコンテンツにしています。元記事はこちら
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