まずは朝学習で「計算問題3問」「漢字3つ」からでOK
4年生の段階でこの3つがうまくいっていない場合、基礎学力と学習習慣はセットで身に付けていくようにしましょう。家庭学習は朝30分と夕方から夜にかけて1時間など、ある程度、時間を決めておいた方が習慣化しやすくなります。とはいえ、はじめからきちんとできる子なんてほとんどいません。ですから、最初は時間にこだわらず、「毎日勉強ができた」かに注目します。考えてみてください。大人だって朝はできるならゆっくり寝ていたいですよね。時間にすればたった30分ですが、朝に勉強をするのは、習慣化していない子にとってはなかなかつらいものなのです。
だから、はじめは計算問題3問、漢字3つからでもOK。まずは、その時間に起きて勉強するという習慣づけの練習から始めてみてください。30分できなかったとしても、少しでも勉強に向かえたら「朝ちゃんと起きられてえらかったね」「眠いのに頑張ったね」と褒めてあげてください。そうやって、少しでも頑張った姿が見られたら、子どもの頑張りを認め、褒める。これをくり返していくうちに毎日の学習が習慣化していきます。
朝学習は計算や漢字などのドリル学習が向いています。はじめは起きたばかりで頭がうまく働かないかもしれませんが、手を動かすことで次第に頭がクリアになってくるので、目覚めの学習にはちょうどいいのです。このように学習習慣を身に付けていくと同時に、基礎学力も身に付けていくことができます。
励ましがなければ毎日コツコツ勉強するのは難しい
学習習慣は4年生のゴールデンウイークまでを目標に身に付けていくようにしましょう。もちろん、3年の間には気分が乗っている日もあれば、乗らない日もあり、毎日必ずできるわけではありません。学年が上がれば学習量が増え、勉強の中身も難しくなり、家庭学習もハードになっていきます。それでも毎日コツコツと勉強に向かうには、誰かの励ましがなければ、くじけてしまうでしょう。
ところが、多くの親御さんは「中学受験をするのなら、毎日勉強するのが当たり前」と勝手にハードルを上げ、ちゃんとやったかどうかのチェックをしようとします。そして、できていないと「ちゃんと勉強しなさい! そんなんじゃどこにも合格できないわよ!」と叱ったり、「○○ちゃんはちゃんとやっているのに、あなたは……」と他の子と比べたり、あからさまにため息をついたりと、子どもを非難してしまう……。こうした日々が続くと、「勉強のことになると、お母さんはガミガミうるさく言う」「お父さんが急に厳しくなる」などとマイナスのイメージを持つようになり、勉強嫌いな子になってしまいます。