会社にミーティングが存在しなかった

実は僕が入社するまでは、MTGというものはほとんど存在していませんでした。僕が過去に在籍していた他の会社では、日中はほぼMTGで埋まっていたりしていたので、そこから考えるとありえないことです。もちろん、MTGなんかしなくても事業がしっかり成長していればいいのですが、弊社の場合はそもそも目標数字も存在せず、成長してるかどうかもよくわからない状態でした。

長島健祐『センスは5% クリエイターをサポートするための45の技術』(徳間書店)
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というような状況だったので、事業部を作り、該当しそうなメンバーを配属させ、大まかでもいいので事業部の目標を設定しました。定例MTGでは、目標を達成するためにはどんな施策をやったらいいかという議論をはじめ、計画した施策はしっかり進んでいるかの進捗管理を主に確認しています。

こんなことをいうと「あたりまえなことをいうな!」と思うかもしれませんが、物事を予定通り進められることはとても難しいです。施策の実行なども考えれば考えるほどスケジュールが後手になりがちです。こういったMTGで毎週確認や報告する場を設けることでプロジェクトの停滞を防ぎます。

MTGの前日まで自分の持つプロジェクトに関して何もやっていないこともしばしばあるのですが、それでも「次の日MTGだし、仕事をやってないって思われたくないからちょっとでも進めよう」という感じで、MTGきっかけで1ミリでも進んだりするので、みんなで定期的に観測するのはとても重要です。施策は1ミリでも進めば進歩です。

ウエットティッシュで遊んでしまってもよしとする

といいつつも、ときには真面目な議論は2割、残り8割は雑談で終わることもあります。雑談というと、どのレベルの雑談なの? という感じかもしれませんが、「最近こういうことがあった」「ここのとんかつが美味しかった」といった感じのマジの雑談です。

また、雑談だけでなくそのとき思いついたゲームをすることもあります。このときは「除菌ウエットティッシュチキンレース」といって除菌ウエットティッシュのケースを滑らせて誰が机から落とさずギリギリを攻められるかというゲームをしたのですが、どういう流れでこういう流れになったかはわかりません。しかし、盛り上がったということは事業部のメンバーで楽しい時間が過ごせた=気持ちが上がったということなので、それはそれで良しとしています。

これによる効果や、逆にこれによる業務時間の損失は、一旦は考えないようにしています。

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