お金が貯まらない人の特徴とは何か。文筆家の千田琢哉さんは「『限定○個』『残席○席』に飛びつく人は皆企業に搾取されている。このようなキャッチコピーはほぼ全てうそだと考えていい」という――。
※本稿は、千田琢哉『一流の人が、他人に何を言われてもやらなかったこと。』(清談社Publico)の一部を再編集したものです。
タイムセールは「死に筋商品」の山
「タイムセール」に乗らない。
昔ならデパートのバーゲンセール、今ならインターネットショップのタイムセールには四流の人々が殺到するから要注意だ。
別にタイムセールを利用するのは悪いことではないと思う。
私もタイムセールでなければ購入しないとあらかじめ決めている商品がいくつかあり、定価で購入するようなバカなことはしない。
私が要注意と言っているのは、タイムセールだからと言って、本当は要らないのに購入してしまう習慣だ。
格安ショップに行くと、ここぞとばかりにあれこれ買い漁っている貧乏人と酷似している。
結局のところ、ただでさえ狭い部屋をさらに狭くして、なけなしのお金がさらに減ってしまうのだ。
経営コンサルタントをやっていた身として告白しておくと、原則タイムセールというのは本音としてはお金を払ってでも処分しておきたい“死に筋商品”の山である。
あるだけで疫病神になる存在の塊だと考えていい。
その証拠に本当に“売れ筋商品”であればタイムセールとは無縁のはずだ。
例外的に卓越した商品でもタイムセールになることもあるにはあるが、それはこの先、爆発的に売上を伸ばすために確信犯で知名度を極限まで高めておくためである。
「こんなに素晴らしい商品が、なぜ?」と思わせながら狼煙を上げて、目的を果たしたら定価で売り続けるのだ。
一流の世界でもたまにやる戦略である。