※本稿は、倉山満『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。
皇族の数は、多すぎても少なすぎても困る
第二十二代清寧天皇から第二十三代顕宗天皇、第二十五代武烈天皇から第二十六代継体天皇への皇位継承に際し、皇族の数が少なすぎる為に大変な苦労をしました。だから、今後は皇族数を確保しなければならない、と誰もが考えました。
その後、継体天皇は子宝に恵まれました。すると、今度は皇族が多すぎて困る時代が到来します。
皇族の数は、多すぎても少なすぎても困るのです。令和の現在は、極端に皇族数が少なすぎるのでわかりにくいですが。また天皇が実際に最高権力を握っている時代とは違うのだから、皇位をめぐる争いなど起きようがないと思うかもしれません。では、失礼ながら簡単な未来想定をしましょう。
悠仁殿下がご即位された時、絶対に子供が生まれる保証など、どこにもありません。もっとひどいことを言えば、悠仁殿下は殺人未遂事件にも遭われています。言ってしまえば、皇室を滅ぼしたい輩は悠仁殿下に狙いを定めればよい、という状況です。いろいろな意味で、悠仁殿下をお支えする宮家が無ければなりません。
イギリスをまねるより、古代の知恵を生かしたほうがいい
だから、旧皇族の男系男子孫の皇籍取得が政府から提言されています。その提言に従い、三~四家の新たな宮家が創設されたとしましょう。その後で、悠仁殿下に皇子が産まれれば、新宮家からの皇位継承はなくなります。つまり、「あなた方は国民としての自由を捨て、皇位を継がれないかもしれませんが、悠仁殿下の盾となってください」と言うに等しい話なのです。
私は政府が提言している旧皇族の男系男子孫の皇籍取得に賛成ですが、それさえやればバラ色の話などと考えていません。大変な話であり、この案を成功させるためには多くの関門を越えねばならないと思います。
だからこそ古代史に関し、本書『嘘だらけの古代日本史』程度の知識を知っておいていただきたいのです。第4章は「皇族が多すぎて困った時代」の話です。