私たち大人は全員「時代遅れ」になっている
でも、子育てや教育の「○○するべき」「○○しないべき」は、多くの場合、ある人の過去の成功体験(あるいは失敗体験)に基づきます。さらに、その「過去」が、今とは大きくズレ始めているのです。しかも10年前のズレ幅に比べて、今のズレ幅はどんどん広がっています。さらに、これから10年のズレ幅は人類史上最大レベル……。
去年はなかった、人のように対話のできるAI技術がすごい勢いで普及しています。社会がどうなっていくか、だれにもわからない、未知のゾーンに入っていきます。いや、すでに未知の世界に入っていると言っていいでしょう。
この意味で、私たち大人は全員「時代遅れ」だと言っていいんです。
では、子育てにおいては、どうすればいいのでしょうか?
親御さんは、自分の中の「○○するべき」に早めに気づき、よく検証することです。お子さんを時代遅れの価値観で染めてしまわないように、なるべく「無色」でいて、おおらかに接していくことが、この後10年はものすごく大切になっていきます。
このような視点でも、自分の中にある「無意識の期待値」をチェックして、いたずらに自分を苦しめないようにしてくださいね。時代の変化への対応については、『令和時代の子育て戦略』(講談社)も参考にしてみてください。