まずは自分の「思い込み」に気づくことが大事
ここまで読んでみて、
「思い込みに気づかなくても、改善できる方法はあるんじゃないか?」
と思った方もいるかもしれません。
しかし結論から言うと、まずは思い込みに気づき、手放さないと、根本的には改善できません。
「本当はそうしたくないのに、どうしてもやってしまう」などの問題行動を繰り返してしまうのです。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
私たちは、意識と無意識によって日々意思決定を行っています。
意識とは自覚していることであり、無意識とは自分自身では気づいていないことです。
この意識と無意識の割合はどれくらいだと思いますか?
実は、意識はたったの1~3%、残りの97~99%が無意識です。
つまり、私たちが意識できているのはごくわずかなのです。
たとえば「分かっちゃいるけどやめられない」悪習慣は、意識の部分では「やっちゃダメ」と分かっているのに、「悪習慣を続けたい」理由が無意識に刷り込まれていて、やめられないのです。
思い込みに気づくことは無意識を自覚することです。
自覚して初めて根本的な問題が見つかり、改善できるようになります。
私は、まず無意識にある思い込みに気づき、どのようなお金の価値観、マネー習慣を作っているのかを冷静に見つめる方法として、「お金の価値観ワーク」をすすめています。
それによって問題を引き起こしている原因を特定して手放します。
今までの金融教育は、理論を中心に行われてきました。
そのため、無意識に問題が潜んでいる場合、正しい知識があっても行動できないのです。
これからは正しい知識に加えて、健全なお金の価値観·習慣を身につけることが求められる時代です。
金融教育家。欧米投資銀行勤務歴17年、個人投資家歴26年。証券外務員一種、最新の心理学NLPを使ったマネークリニック®認定トレーナー。2018年、ウェルス・マインド・アプローチ創業。資産運用講座を実施し、2022年より「3ヶ月マネー実践講座」を提供開始。ライフプランから資産運用までマンツーマン指導。著書に『「お金の不安」をやわらげる科学的な方法 ファイナンシャル・セラピー』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。