「時間」×「スキル」×「興味」で飛躍的に成長できる
企業から離れ、フリーランス人材として渡り合うことのメリットは、「自分のやりたい仕事をやれる」以外にもあります。多くのフリーランス人材に取材してみると、その答えが見えてきます。
メリットとしてさらに彼らが挙げるのは「時間を効率的に使える」「より多く稼げる」こと、そして「自分の成長が感じられる」ことです。
これは私自身もフリーランスとして働いてきたからこその実感なのですが、「複数の企業・プロジェクトに参画するほうが、著しく成長する」のです。
様々な環境で働く経験をすると、仕事の実力は、足し算よりむしろ掛け算的に向上していきます。A社で培った「知識」「スキル」に、B社のプロジェクトを通じて得た「視野」が掛け合わされ、C社で「新たな課題」に直面する。これらを生身で経験し、かつ繰り返していくことで、企業に対して「できること」「提供できること」は飛躍的に伸びていきます。
「環境を変えて働いた経験」の醍醐味
その感覚を一度でも味わった人は、その醍醐味、成長の嬉しさ、仕事のやりがいが癖になっていきます。転職や副業を経験した人は、たった1回で満足するということがありません。どんなに長い時間働いていても、わずか1社の経験だけでは、働き方や価値観が広がらないことを知っているからです。
今後は優秀な人材であればあるほど、自らのスキルや時間をポートフォリオ的に振り分ける働き方を選ぶ人が増えていくことでしょう。例えば、平日は本業に従事しながら週末は自宅で副業をしたり、週の3日はA社の仕事をこなして残りの2日はB社とC社の仕事を請け負ったり。あるいはA社でプロジェクトを成功させたのち、今度はB社のプロジェクトに参画していくといったように、自らの持てる「時間」「スキル」「興味」を掛け合わせて仕事を進めていく人が増えていくはずです。
1社だけにとらわれていては、自分のポータブルスキルを磨くチャンスは限られてしまいます。企業に「欲しい人材」として確保される側に回るためには、意識的に自分の「ポータブルスキル」を磨いていく努力が欠かせないのです。