1. 投資していい額を見極める

最悪なときにやめないよう、安心できる投資を心がける

資産を目減りさせない、新しい分散投資をするためのポートフォリオを作っていこう。最初のステップは、投資していい額を見極めること。今ある資産のうち、いくら投資していいかを明らかにする。

まず知っておきたいのはポートフォリオの基本。病気や収入ダウンなど、もしもに備えるお金は「流動性資金」、数年以内に使う予定が決まっているお金を「安全性資金」として確保する。それ以外の、将来のために時間をかけて増やしたいお金を「利殖性資金」に位置付ける。

流動性資金と安全性資金をしっかり確保すれば、株価が下がっている時期にお金が必要だから売らざるを得ない、といった事態を避けることができる。短期の値動きにハラハラせずに、じっくり値上がりを目指すことができる、というわけだ。

実際に資金を分けるうえでのポイントを、ライフスタイル別に目黒さんに考えていただいた。

「収入が不安定なフリーランスは流動性資金を多めにする、子どもがいる場合は教育費を安全性資金として確保するなど、働き方や家族構成によってポートフォリオの作り方は異なります」(目黒さん)

深野さんは、「コロナ禍で業績が悪化している企業もあります。今後の収入に不安がある場合、また資格の取得や転職を考えている場合などは、流動性資金や安全性資金に余裕を持たせてください」と助言する。

自身の場合はどうか、ライフプランに照らして資産を3つに分け、ポートフォリオを描いてみよう。

ポートフォリオの基本「資金は3つに分ける」