暑くなると、特に水回りのにおいが気になる。お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは「片づいていない家の台所は、スポンジや洗剤がやたらと多いのが特徴で、また家のいたるところにゴミ箱がある。においケアで大事なことは、“すぐに”行うこと。そのためにはモノを減らすことが大切だ」という――。
キッチンの流し
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家のにおいとお金の関係

これまで1万軒以上のお宅を訪問したり片付けの相談にこたえたりする中で見えてきたのは、片付けで悩んでいるお宅ではお金にも悩んでいることが多いということです。とくに夏になると、それが「におい」となって表面化します。

家がにおうのは、無駄に購入した余計なものが家中に溢れて、視覚的に片付いていないため、においケアにまで手が回っていない証拠。だから、「におう家ほどお金が貯まらない」といえるのです。

溢れるスポンジや洗剤…モノを「減らす」ことから始めよう

もともと片づいていない家は、三角コーナーやゴミ箱のように、実は不要なものが多い。それらがにおいの原因になっているので、そういった当たり前に使っているものをなくすと、においケアにつながります。

また、片づいていない家の台所は、スポンジや洗剤もやたらと多いのが特徴です。スポンジは食器洗い用、フライパン用、洗い桶用、シンク用など、何種類もあります。でもスポンジは1~2つで十分なのです。

洗剤についても、食器洗い用や手洗い用など何種類もありますが、おすすめは無添加の食器洗い洗剤をひとつ置くこと。手洗いもできて手荒れもしないので、石鹸もゴム手袋も不要です。プラプラぶら下がる派手色のゴム手袋が、キッチンの景観を壊すこともありません。このように、1本で何役もこなすアイテムを取り入れると、自然とものを減らすことができます。

さらにいうと、わが家にはコップが3つしかありません。3つしかないので、使ったらすぐに洗わないと、次に飲みたいものが飲めない。そうすると必然的に、使ったらすぐに洗うという習慣がつきます。

とにかく、においケアで大事なことは、“すぐに”行うこと。あらかじめ物を減らしておけば、片づけやすくなるのはもちろん、すぐに行う習慣が自然とつくのではないでしょうか。そしてもちろん、物が少ないということは、支出も押さえられているということを意味します。