NYダウやS&P500が史上最高値を更新するなど、米国の株式市場は好調が続いているが、ウクライナやイスラエルの問題などで値動きが大きい状況が続いている。今後、暴落はあるのか。Money&You代表取締役でマネーコンサルタントの頼藤太希さんは「過去の相場を見ると、およそ5年に1度で暴落相場が起きている。そのときに大事なのは、3つの行動を慎むこと」という――。

日経平均株価に加えNYダウ、S&P500も史上最高値を更新

2024年は株式市場が好調です。日経平均株価は34年ぶりに史上最高値を更新し、一時4万円を突破。NYダウ、S&P500も史上最高値を更新し米国株も好調。米国株が6割を占める全世界株価指数「MSCI ACWI」や「FTSE GACI」も同じく好調をキープしています。

しかし、これだけ一気に株高が進んでくると、考えてしまうのが「いつ暴落が来るのか」です。過去の相場を見ると、およそ5年に1度で暴落相場が起きているので不安になるのもわかります。

実際、不安材料がマーケットに流れるだけで、乱高下する状況となっています。

ウクライナやイスラエルなど地政学リスクの顕在化、日銀、FRB、FOMC関係者からの発言、景気指標や物価指数の発表、米国大統領選挙の動向などで過敏に反応して乱高下しています。

新NISAで投資を始めたばかりの投資初心者にとっては不安でいっぱいでしょう。

今回は、暴落したときの対処法をお伝えします。

過去にいつまでも下がり続けた相場はない

「日経平均株価」と「S&P500」の長期の推移は図表1のとおりです。日経平均株価はバブル崩壊以降、大きく下落しました。現在に至るまでに、リーマンショック、東日本大震災、コロナショックなど暴落相場も数多くあり、それぞれ一時的に大きく下落しています。しかし、そんな暴落を乗り越えて回復・上昇してきています。

【図表】日経平均株価の推移(1980年1月〜2024年4月)
作成=Money&You

S&P500(図表2)は日経平均株価よりも顕著です。ところどころ、暴落が見受けられるものの、おおむね右肩上がりのグラフになっています。

過去を見れば下がり続ける相場がないことがわかりますね。

今後についても、暴落が途中で起こるにしろ、10年・20年・30年と長いスパンで考えれば、株式市場は上昇していく可能性が高いと考えられます。

【図表】S&P500の推移(1980年1月〜2024年4月)
作成=Money&You