ただし、がんの場合は治療が長期に及ぶことがあり、備えを検討してもよいだろう。がん治療への備えは医療保険に特約を付けるのではなく、単独でがん保険に加入するのが合理的である。がん保険は、がんと診断確定されると100万円程度の診断一時金が支払われ、がん治療のための入院給付金は無制限に支払われるものが一般的だ。

受け取った診断一時金は使い道が自由である。がん治療は外来で放射線治療や抗がん剤治療を受けることが多いので、入院に縛られない現金は有り難いものだ。入院をせずに通院だけで治療を受ける場合にも給付金が支払われるがん保険もある。がん保険は「がんしか保障しない保険」であり、そのため、がん治療の実際を反映した保障内容になっているものが多い。

このほか、先進医療が気になる人もいるようだ。先進医療費総額のうち、がん治療に関する費用は全体の86.7%を占める(2010年1月20日、中央社会保険医療協議会総会資料より)。もし、先進医療に備えたいのであれば、医療保険ではなくがん保険に付加するほうが合理的だ。

ただ、やはり結論としては、医療保険もがん保険も、保険料負担に対する期待可能な給付額は割がよいとは言えない。いずれ貯蓄が増えてきたら、やめる時期を探ることも忘れないようにしたい。

※すべて雑誌掲載当時