生命保険で節約するなら選ぶべきは「掛け捨て」

では、どんな保険商品を選べばいいのか。基本は掛け捨ての死亡保険です。なぜなら掛け捨てなら保険料が安いからです。生命保険文化センターの「令和3年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯年間払込保険料は平均37万1000円。

たとえば、それを月々2280円のメットライフ生命「スーパー割引定期保険」(30歳男性・死亡保険金2000万円・保険期間20年)に変えると、年間2万7360円ですので、単純に比較できないとはいえ、かなり節約できることになります。

また保険料は、まとめて支払うほど安くなります。年齢や保険期間、保険金額で簡単にネット比較できるので、まずはシミュレーションして、現在加入中の保険と比べてみるとよいでしょう。

自動車保険で明らかに不要なのは車両保険

2つ目に入るべき保険は「自動車保険」です。自動車事故で人を死亡させてしまう確率は低いですが、損害額としては数億円にのぼります。たとえば41歳医師の男性を死亡させてしまった実際の例では、約5億2000万円の賠償判決が出ています。

そもそも自動車保険の種類は2種類あります。1つは法令で契約が義務づけられている「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」、もう1つは自賠責をカバーするために任意で加入する「任意保険」です。

任意保険は大きく分けると「他人への賠償」と「自分への補償」。他人への賠償は、他人を死傷させた場合の「対人賠償責任保険」、他人のものを壊した場合の「対物賠償責任保険」。自分への補償は、自分や搭乗者が死傷した場合の「人身傷害保険」か「搭乗者傷害保険」、自分の車が壊れた場合の「車両保険」です。

万一、他人を死傷させてしまったら、自賠責保険では3000万円しか出ないので、対人賠償責任保険には必ず入りましょう。対人・対物は無制限が基本です。

不要なのは車両保険。なぜなら事故で保険を使うと、等級が下がり、保険料が上がるからです。軽い事故なら、その上がった保険料が修理費以上になって、保険を使わないほうがお得になってしまいます。