「イライラしてしまう人」が心がけるべき朝の習慣5つ
自律神経を安定させたまま1日を過ごすには、朝の過ごし方がとても重要です。
夜中にピークを迎えた副交感神経は、明け方にかけて徐々に低下し交感神経優位へと移行していきます。しかし、朝の時間を慌ただしく過ごしてしまうと、副交感神経が一気に低下。自律神経のバランスが乱れ、緊張や興奮を1日中引きずることになってしまいます。そうならないためにも、朝の時間の過ごし方には、心がけておきたいいくつかのポイントがあります。
いちばんの基本は、バタバタしなくて済むよう30分早く起きること。焦ったりイライラしたりせず行動できるので、自律神経が乱れにくくなります。忘れ物や遅刻の防止にもなり一石二鳥です。
次に目が覚めても急に起き上がらず、ベッドに入ったままストレッチを行うこと。血流を促し、全身をゆっくり目覚めさせる効果があります。
ベッドから出たらカーテンを開けて朝日を浴びましょう。太陽の光は副交感神経と交感神経のスイッチを入れ替える役割を果たします。
そして欠かせないのが朝食。朝食をとると腸が動き出します。腸のぜん動運動は副交感神経と直結しており、自律神経を安定させてくれます。もちろん夜は早めにベッドに入って十分な睡眠をとることも重要。自律神経のバランスを整えて、1日を快調にスタートさせましょう。
「朝のコップ1杯」が1日の中で最も重要なワケ
朝の習慣として、ぜひ実践してほしいことがもう一つあります。それは、起き抜けにコップ1杯の水を飲むことです。
私たちの体の60%は水でできています。命の源ともいえる水は、自律神経にも大きな影響を与えます。緊張したりパニックになったりしているときに水を飲むと、気持ちが落ち着き、冷静さを取り戻すことができます。これは、水によって腸が刺激されることで副交感神経が高まり、自律神経が整えられるためです。さらに体内時計のリズムも整い、自律神経の安定に役立つのです。
朝の水にはほかにもたくさんのメリットがあります。寝ている間にオフになっていた胃腸のスイッチが水を飲むことでオンになり、食べ物を受け付ける準備が始まります。腸のぜん動運動が促され、便秘の改善にも期待が。
また、体の水分が不足した状態が続くと血管がダメージを受け、血液もドロドロになっていきます。夜間に水分をとれない分、朝は特に脱水状態が進んでいるため、速やかな水分補給が不可欠なのです。
とり方のポイントとしては、最初に一度軽くうがいをし、寝ている間に口内に繁殖した雑菌を洗い流します。そのうえで胃腸にやさしい常温の水を飲むのがおすすめ。朝いちばんのコップ1杯からスタートし、1日で1~2リットルの水をこまめにとるよう心がけましょう。