「進さんは、もう大変な可愛がりようで、友美ちゃんの手を引いて散歩したり公園で遊んだり。幼稚園に上がってからは、雪の日も進さんが車で送り迎えしていました」(近隣住民)
友美さんの3つ下に妹も生まれ、3世代6人で暮らしていた。ところが――。
「息子さんの奥さんが土地と合わず、息子さん家族4人が市の中心部に移り住んだんです。約10年前、友美ちゃんが小学校に上がるくらいのことでした」(同前)
祖父のもとに“避難”してきたのに……
今春、進の妻が認知症と脳梗塞を患って入院。独り身の祖父のもとに“避難”してきたのが愛孫だった。
「両親がケンカばっかりしていて、それを見ているのが嫌になったの」
友美さんは祖父と同居を始めた理由を、周囲にそう打ち明けている。
教員になる夢を持っていた友美さん。引っ越しと同時にバイト先のドラッグストアを辞め、祖父宅から自転車で1時間かけて私立高校の進学コースに通っていた。
祖父を頼った友美さんが、あまりにも浮かばれない。