米国株ばかり買う人にすすめたい「日本株の積み立て」

日本の個人金融資産総額がどうやら2000兆円を突破したようだ。昨年9月末時点で、1999兆8000億円だったから、当然といえば当然である。

ただ、先にも述べたが個人金融資産の中身を見ると、相変わらず株で運用している人は11%でしかない。やはり預金は54%と高い。

しかし、これから日本がインフレになってくれば、株で運用しなければならなくなるだろう。日本人の株への投資で残念なのは、日本株を買わずに、いまは米国株に夢中になっていることである。こうした人たちはドル高で儲かっているのと、米国株が上がっているのでダブルで儲けて、金融資産を増やしている。

これが2022年から米国株が大きく下がり始めると、日本人の米国株買いの流れが変わるかもしれない。

日本株も当然連れ安となるのだろう。けれども、米国株ほどは落ちない。下げ幅は限定的で、再度上がっていく。

理由は、株はサイクルであるからだ。要は順番なのだ。ここ30年間日本株がバブル崩壊後、低迷を続けたのに対し、米国株は高値を何度も更新、株高時代を存分に謳歌おうかした。これが逆転するわけである。

したがって、私がお勧めしたいのは「日本株の積み立て」である。ただ、指数や好きな個別株を少しずつ買い増していくのも良い。

日本の金融株式市場のイメージ
写真=iStock.com/MicroStockHub
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割安株にコツコツ…防衛、食料、飲料が最適

これは冗談に聞こえるかもしれないが、有事が近づきハイパーインフレになるような場合には、自己防衛として預金の価値を減らさないためにも、株式投資を勧めたい。

リスクの低い投資先としては、防衛関連株などのバリュー株は最適である。三菱重工、川崎重工、IHIなどの防衛関連株は、これまで見向きもされなかったので、とても割安である。少し範囲を広げて、重厚長大で、これまで株価がもたついていたところも狙い目ではないか。

もう一つは食料、飲料関連株だろうか。これもやはりディフェンシブ銘柄で、たとえ有事になっても需要は落ちることはない。これらの株式はいまのところ大バーゲンセール状態のように割安である。以上のような個別銘柄をコツコツと買い進めて、長く持つつもりで宝物にするのは、今後お勧めの投資法だと思う。

少なくともインフレには負けないだろうし、そのうえに年間3%くらいは配当が取れるからだ。