2022年は世界のメーカーが新型を続々投入

ちなみにこの「ホンダe」は、性能・価格の点ではマツダ「MX-30」に近い。バッテリー容量はどちらも35.5kWh、航続距離はEPA基準(推定)で「MX-30」の230kmに対して「ホンダe」は250km。価格はどちらも451万円。いずれもスペック的に世界で戦えるレベルには達していない

日本での販売目標台数も「MX-30」の500台に対して「ホンダe」は1000台。現状、これがホンダの「精いっぱい」なのかもしれない。

村沢義久『日本車敗北 「EV戦争」の衝撃』(プレジデント社)
村沢義久『日本車敗北 「EV戦争」の衝撃』(プレジデント社)

もちろんあのホンダが本気になれば、きっと優れたEVをどんどん投入してくるだろう。ただ世界のライバルが先を行っているのが気になる。

2022年にはテスラのEV生産台数が100万台を大きく超えると予想されている。中国のNIOは全固体電池を搭載したセダン「ET7」を発売する予定で、フィスカーは「オーシャン」を発売する。

もちろんホンダも今後矢継ぎ早の展開を進めてくる。中国では2022年に新型EVを発売し、今後5年以内に10車種のEVを投入するという。また日本では2024年に軽自動車のEVを発売し、北米では2024年にGMと共同開発した大型EVを2車種投入、2020年代後半には別のEVも発売するという。

ホンダの「覚醒」が本物であることを願うばかりだ。

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