まずは「正しく立つ」ことから始める
自分がどのように歩いているのか分からないという人も多いと思います。まず、歩幅が狭く、すり足の人はペンギンタイプ。歩く時に「シュシュッ」と擦れた足音がしたり、よくつまずいたりする人もこのタイプです。
壁に背中をつけて真っ直ぐ立つ「壁立ち」をした時に、腰と壁の間にスペースがない、肩と壁との間が4センチ以上空いている、頭がついていないといった状態であれば、ペンギンタイプの可能性が大きいです。
ゴリラタイプは、歩く時に前のめりになっているのに、下腹がぽっこり前に出た状態になりやすいのが特徴です。また、壁立ちをした時、壁と背中の間に握りこぶしが入り、まだ余裕があります。ペリカンは壁立ちした時、ペンギン、ゴリラどちらの状態も当てはまります。
では、動物歩きを直して、背筋を伸ばした正しい歩き方をするにはどうすればいいのでしょうか?
それは、正しく立つことから始まります。まず、足指とかかとを地面にしっかりつけたら、お尻の穴を締め、おへそが縦長になるようなイメージで重心を上に引き上げましょう。続いて肩甲骨をギュッと寄せますが、肩の力は抜きます。鏡を見て、あごは上げすぎず、引きすぎず、目線は前に。正面から見て肩の高さを揃っていること、横から見て耳、肩、腰骨、くるぶしが一直線になっていること、下腹部が出ていないことをチェックできたら完成です。
歩き方でもっとも大事なのは「歩幅」
正しく立つことができたら次は歩き方ですが、実は正しい歩き方をする上で最も意識したいのは「歩幅」なのです。
これは筋力の低下を防ぎ、健康的に歩く上でも重要なポイントとなります。歩幅を広げて大股歩きになることで早歩きになるため、有酸素運動の効果をより得られるからです。歩幅が狭くなるのは“歩行の老化現象”で、その反面、歩隔が広くなっていきます。
専門学的には健康的に正しく歩くための理想歩幅は身長の45%とされていますが、それではすぐに計算できないので、私は適正歩幅を「身長マイナス100センチ」としています。しかし、6万人以上の歩き方を見てきた経験上、9割以上の人が適正歩幅より狭い歩幅で歩いています。
ただし、いきなり適正歩幅で歩くと、負荷がかかりすぎてすぐに疲れてしまい、長続きしないので、リズムにのってスイスイ歩けるように考案したメソッドが「やせる3拍子ウォーク」です。