本当に塾に通う必要があるのか

やぁ、またお会いしたね。

昨日僕は、難関大生の共通点に「自分の頭で考えて受験勉強を組み立てていた」というものがあると言ったけど、こと塾に関しては特に考えてほしいね。本当に塾に通う必要があるのかって。

塾に通う人は二つ、自分の頭で考えるべきことがある。

最初に考えるべきは、なぜ塾に通う必要があるのか――言い換えると、受験に必要なことで、塾に通わないと得られないものは何か――ってこと。

たとえばジュンさんのように、浪人生で一人では勉強のモチベーションが続くかわからないから予備校に通おう、とか。あるいは、自分にとって必要な授業のみを受講し、それ以外は参考書で自習しよう、といった勉強の仕方はとてもいいね。

塾にしても通信教育にしても家庭教師にしても、受け身でやっているうちは大した成果は望めない。今の自分にとって何が必要かってことを考え、取捨選択していっているのが、難関大生の特徴だね。

最短で「参考書の問題が解けるようになる方法」を考える

え? 志望校に合格するためには何が必要か、判断する材料がないって? まぁ、確かにそうだね。

船登惟希(著)・usi(著、イラスト)『行きたい大学に行くための勉強法がマンガでわかる 高校一冊目の参考書』(KADOKAWA)
船登惟希(著)・usi(マンガ)『行きたい大学に行くための勉強法がマンガでわかる 高校一冊目の参考書』(KADOKAWA)

かいつまんで話すと、合格可能性が客観的に把握できるのは模試。高校生対象の模試は2〜3カ月に1回実施されていて、申し込めば誰でも受験できる。では、模試の成績を上げるにはどうしたらいいかというと、市販の問題集をやることだ。模試の問題は全て基本問題・典型問題から成り立っているから、問題集をやったらいいというわけ。

サクマくんが“参考書中心主義”と言っていたのはこのためだ。参考書や問題集に載っている問題が解けるようになることが目指すべき状態で、その状態にもっとも早く到達するためにはどうしたらいいか、を考えるといいよ。

もし塾に通うと決めたのなら、次に考えなければならないのは成績を上げるということに全ての時間を使えているのかということ。塾によっては、自分の求めているものが得られないことも多いからね。さっきの話で言えば、参考書や問題集をやる時間が十分に確保できるか、参考書や問題集をより効率的に取り組めるようになるためのサポートをしてくれるのか、といった点で考えるといいかもね。

大手だから、有名だから、近所だから、ネットで評判だから……みたいな理由で通うのは時間の無駄かもしれないよ。

受験は、限られた時間内にどれだけ高い学力になるかの競争。高校生にとって一番大事なのは時間だから、投資した時間がもっとも効率的に成績の伸びに貢献しているか、常に考えるようにしたいものだね。

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