口呼吸は百害あって一利なし

口腔周囲筋が弱いと、感染症にかかりやすくなるだけではありません。もっと、いろいろな悪影響を体に及ぼします。

たとえば、小さな子どもがやわらかいものばかり食べていると、あごや筋肉が発達しにくくなります。そうすると、いつも口が半開きになり、歯並びが悪くなったり、出っ歯になったり、舌の力が不十分で、滑舌が悪くなってしまったりします。

照山裕子『歯科医が考案した新習慣!免疫力を高めてウイルスを遠ざける7秒うがい』(きずな出版)
照山裕子『歯科医が考案した新習慣!免疫力を高めてウイルスを遠ざける7秒うがい』(きずな出版)

高齢者の方で口腔周囲筋が衰えると、ものを飲み込む力が弱くなり、誤飲・誤嚥につながるリスクが高まります。また、口呼吸は鼻呼吸よりも酸素を取り込む効率が悪く、疲れやすくなったりストレスの原因になるともされています。

口呼吸は美容にも健康にもよくありません。口腔周囲筋が弱くなると、ほほのたるみや、ほうれい線が目立つ原因になります。

さらに、起きているときでそうなのですから、口腔周囲筋が衰えてくると、睡眠中もつねに口が開いた状態になります。これは当然、イビキや睡眠時無呼吸症候群の原因につながります。本書で提唱する「7秒うがい」は、口のなかをキレイにして感染症の予防に役立つだけではありません。口のなかで激しい水流をつくり出すためには、口周りのさまざまな筋肉を動かす必要があります。

つまり、7秒うがいを習慣化することで、口腔周囲筋のトレーニングもできるということなのです。

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