2020年の夏は、サングラスをする人が少なかった

信用できる相手かどうか、見た目や口癖からもある程度見分けることができます。

これからますます重要になるのが「目」です。2020(令和2)年の夏は、街でサングラスをしている人をあまり見かけませんでした。新型コロナウイルスのせいです。マスクの上にサングラスをかけていたら表情がまったくわかりませんから、不審に思われ、用心されるからだと思います。表情を読ませまいとしている人だと、警戒されます。そのため真夏の日差しが眩しくても、サングラスの着用をためらう人が多かったのだと思います。

コロナは、対面コミュニケーションの形を変えました。今後は、相手の目を読み取る力が重要になります。以前は表情から感情や意思を読み取っていましたが、誰もがマスクをしているせいで、読みにくくなったためです。視線を逸らしたり、おどおど動かしたりするのは怪しいし、逆に極端に見つめてくるのもおかしい。相手のちょっとしたまなざしに何か変だなと感じたときは、立ち止まって考えることです。

屋外のカフェでサングラスとマスクをしてセルフィーを撮る男性
写真=iStock.com/byakkaya
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「服はユニクロ、時計はロレックス」の人には要注意

相手も同じように、こちらの目を見ています。疑念や不信感を抱いていたり尊敬できないと感じると、無意識に目に出るからです。頰や口元のコントロールはたやすくできますが、目はごまかせません。嫌な人間だなと思ってもニコニコ笑っていることはできますが、目が笑っていないと、心中を見抜かれます。感情や意思をそのまま目に出さないように、鏡に向かって訓練する必要があります。「目を読む力」と同時に、「目で発信する力」も問われるのです。

服装や持ち物で人を見るポイントは、バランスです。どことなくアンバランスな人は怖い。たとえば、ユニクロのトレーナーを着ているけれども時計はロレックスとか、ブランドもののスーツを着こなしてるのに、名刺が財布から出てくるとか。

時計だけに、異常なこだわりがあるのか。専用の名刺入れを買わないのは、会社でそうしたマナーの教育を受けていないのか。あるいは、新人の頃に教えられたことを聞かなかったのか。見た目がアンバランスな人は、アンバランスな考え方の持ち主であることが多いものです。