「人間関係における失敗」は早めに経験を
「失敗」というと、スポーツや勉強など個人的なものをイメージする人が多いでしょう。でも、社会生活を営む人間としてきちんと成長するには、「人間関係」における失敗をなるべく早くにしておくことも大切です。
いまの親は、他の子どもやその親とのトラブルを避けようとするあまり、どうしても子どもを「安全圏」に入れてしまう。だから親が見ている前では“事件”は起きません。
でも、そのまま体だけが成長して親が制御できなくなったときに、親が見ていないところで子どもが誰かと摩擦を起こす事件が起きてしまったら……? いじめなど深刻な問題を起こしてしまうということになりかねないのです。
子どもから“離れて”様子を見てみる
もちろん、いくら幼い子どもであっても、他の子どもに暴力を振るうようなことは止めなければなりません。
でも、親同士が見ている前で幼い子ども同士がちょっとした「失敗」をすることは、そのあとにきちんと人間関係を築いていくためにはとても大切なことです。
公園やショッピングモールのキッズルームにでも行ったのなら、子どもに近づきたくなる気持ちを抑え、自分の子どもがまわりの子どものなかでどのように関係性を築いていくのかを見てあげてください。
その様子を「あ、ほかの子にボールを取られちゃった」「怒るわけでもないし、穏やかでいいじゃない?」「もっと積極的になってほしいな」というふうに夫婦で実況中継なんてできたら、それこそ子どもと適切な距離を取れて、いい子育てができるのではないでしょうか。