大病を経験したことがきっかけです

このチャレンジは、私が65歳のときに大病を経験したことがきっかけです。以降、自分自身の健康に気をつけるようになりました。大病というのは、硬膜動静脈瘻こうまくどうじょうみゃくろうという病気です。ある日、名古屋で90分間の講演があり、壇上で話し始めたのですが、途中から言葉がうまく出てこなくなった。その後、家族と話しているときに「お父さん、ちょっとおかしいよ」というので病院へ連れていかれたんです。後に医師に聞いたのですが、発見があと3時間遅かったら、私は死んでるか、半身不随になっていたかもしれないとのことでした。

今は2週間に1回、「キレーション療法」を受けています。これは、アミノ酸をビタミンやミネラルとともに定期的に点滴する治療方法で、血管内の老廃物などを取り除く効果や、抗酸化作用によって血管を若返らせて細胞を活性化する効果があるそうです。1回約2時間30分かけて点滴を行い、1年半でワンクールを繰り返します。

このキレーション療法を始めてからは風邪をひかなくなったし、夜はぐっすり眠れるようになりました。以前は睡眠時間が5時間程度でしたが、今は平均8時間ぐらい。昨夜は9時間たっぷり眠りました。仕事のパフォーマンスも向上して、「社長はキレーションをやるようになってから、元気になった」ってみんなに言われています。

あとは運動ですね。コロナで外出自粛の時期は、毎日1時間~1時間半歩いていました。今も「1日6000歩」を目標に歩いています。帰宅途中に歩数を確認して「ああ、これじゃあ、ちょっと足りないな」と思ったら、わざと遠回りして歩数を稼ぎます。駅でもエレベーターやエスカレーターを使わず階段を上る。日々の生活そのものがエクササイズです。週末に高い金を払ってスポーツクラブに通うよりもコスパに優れた最高の運動ですね(笑)。

もう一つ、大切にしているのは、ストレスを溜めないこと。だから、一晩眠ったら良いことも悪いことも全部捨てる。私は昔から「喜びは1日、悲しみも1日」って決めているんです。

こんな生活を続けていると、体重計に乗る前に自分の体重が予測できるようになります。食事や運動を工夫して、うまくいかなかったらその理由を考えて改善する……要はビジネスと一緒で、PDCAサイクルをうまく回していくことが大事なんです。