選んだ答えを「正解」にしていくのが人生

しかし、大人になれば「選んだ答えを正解にする力」こそが試されることになる。

「甲斐性のない亭主を選んだけれど、なんとかわたしが出世させてやる」
「自分で選んだ奥さんだから、もう自分好みに仕立てるしかない!」

例として適切でないかもしれませんが……現実には、人生にはさまざまな「正解の仕方」があるわけです。

むしろ、選んだ答えを「正解にする」ことのほうがずっと大切ではないでしょうか。実際に自分が本当に正解を選んだかどうかは、死ぬまで、いや、死んでもわからないのです。「歴史にifはあり得ない」というのは、そういうことです。

本来、誰もが自分の好きなように生きていいのです。自分が感じる幸せの基準にもっと正直になって、そのうえでバランスをうまく取ればいいのです。

あわただしく行き交う人々のなかで、一人平和を得ている女性
写真=iStock.com/georgeclerk
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「自分の正解の基準」を見つけよう

そして、そんな自分をある程度肯定することも大切です。

とくに女性の場合、なんだかんだと婚活を話題にされることがありますが、「この人が相手で本当にいいのだろうか」と、多くの人が悩むでしょう。そのときに、「みんなが正解だと思う人」を選びたくなる傾向がどうも強いようです。

でも、あたりまえですが、「自分が正解だと思う人」を選ぶべきです。なぜなら、その選択には誰も責任を取ってくれないからです。本来は自分で選べる力を持ったはずの人でも、あまりに正解を求めるくせがついてしまっていることで、多くの人が苦しんでいるように見えます。

そんな自分の考え方のくせを乗り越えていくには、自分の正解の基準を、丁寧に自分の気持ちと向き合いながら見つけていくことだと思います。地味な作業ですが、これはとても大切なことです。

そして、その基準に則って選択をする自分を、自分で肯定するのです。