このご時世、どの出版社も雑誌が売れずに悩んでいるというのに、バカ売れしている女性誌がある。宝島社の「sweet」「InRed」「spring」の3大女性誌だ。人気の秘密は、バッグやポーチなどの豪華な付録。たとえば今年、「Cher(シェル)」(若い女性に人気のブランド)の文字とハートマークをあしらった布製バッグを持った女性を頻繁に見かけなかっただろうか。実はこれも「sweet」の付録だ。この付録がきっかけで、Cherの商品そのものの人気に火がついたという。「sweet」誌の渡辺佳代子編集長(38)は「付録で売る」ことに対してこう言い切る。

(右)<strong>渡辺佳代子</strong>●他の出版社を経て、宝島社に入社。創刊1年目の1999年11月から「sweet」の2代目編集長を務める。(左)<strong>桜田圭子</strong>●広告代理店勤務を経て宝島社に入社。広報とマーケティングを担当。
(右)渡辺佳代子●他の出版社を経て、宝島社に入社。創刊1年目の1999年11月から「sweet」の2代目編集長を務める。(左)桜田圭子●広告代理店勤務を経て宝島社に入社。広報とマーケティングを担当。

「よく“モノで釣っている”みたいに言われるんですけど、本を買う習慣のない人たちに買ってもらうには、本屋に来てもらうところからスタートしなきゃいけない。あまりカッコつけてもいられない」

(尾関裕士=撮影)