ラジオ体操を始めたらオッサンくさいと言われてへこんだ話

緊急事態宣言も解除され、再び町中では昼夜問わずジョギングに精を出す人の姿をよく見かけるようになった。もはや「健康は財産」との考えはすっかり世間に定着したようだ。

およそ90年前に制定されたラジオ体操。その意外な注意点とは。
およそ90年前に制定されたラジオ体操。その意外な注意点とは。(PIXTA=写真)

一方で、健康ブームが過熱すればするほど、存在感が希薄になっているものもある。日本の国民的エクササイズとでもいうべき、ラジオ体操だ。

ファッショナブルな今どきのフィットネスと比べた際のどうしようもない野暮ったさ。そもそもスマホ全盛の時代に“ラジオ”って。

都内の専門商社で働くA氏(33歳)も、ラジオ体操の不人気ぶりを痛感しているひとりだ。

「僕の仕事ってどうしても長時間パソコンの前で座りっぱなしになることが多いし、肩もやたらこるようになるわで、これはいかんと。だから出勤前と昼休みの1日2回、ラジオ体操でもやろうかなって。ジムに行くよりはるかに気楽だし、長続きするかなと思ったんですよ。何より、子供のころから慣れ親しんでる体操ですし」

思い立ったが吉日がモットーのA氏、すぐに行動に移した。スマホのアプリでラジオ体操の音源を再生し、毎日2回、コツコツとおなじみの運動を繰り返す。肩こりが改善される、気分が爽快になるなどすぐに効果を実感したものの、一方で不快な出来事も。