※本稿は菅原洋平『脳をスイッチ!時間を思い通りにコントロールする技術』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。
なぜ人は午後になると眠くなるのか
私たちの脳は、1日に2回必ず眠くなるリズムがあり、それは、「睡眠‐覚醒リズム」と呼ばれています。
このリズムをつくっているのは、アデノシンなどの睡眠物質で、人間が「疲れたら眠る」という仕組みを司っています。
脳が眠くなるのは、起床から8時間後と22時間後です。22時間後は、深部体温が最低になる時間帯と重なります。「睡眠‐覚醒リズム」においても、この時間帯は起きていられない時間なのです。
起床から8時間後、6時起床ならば14時の眠気が、私たちの日中の仕事に影響します。
夜の時間帯に眠る必要性は分かりますが、脳はなぜ、昼の時間帯にも眠くなるリズムを持っているのでしょうか。その理由は、いまだに不明なのですが、脳が自身の働きを向上させるために、積極的に眠ろうとしているという知見が出てきています。