休みの日、一日中寝てすごしてしまう習慣からどうしたら脱却できるのか。中医学の観点から相談に応える漢方家の櫻井大典さんは「平日、遅くまで仕事をしていたら、休日はぐったりするのは当然。一週間で帳尻を合わせることが大事」という――。

※本稿は、櫻井大典『こころゆるませ漢方養生』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

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「寝て終わってしまう休日を、楽しくアクティブに過ごしたいです」

仕事はやりがいがあり、夜遅くまで働く日も多いですが、充実していて楽しいです。
同じように休日も楽しく過ごしたいと考えているものの、いざ休みの朝を迎えるとなかなか起きられずに、寝て終わってしまうことがよくあります。
一日を無駄にした気分にもなるので、買い物へ行ったり、アウトドアを楽しんだりと、もっとアクティブに行動したいです。
休日のレジャーを楽しむためには、どうすればよいでしょうか?

休日にぐったりするのは当然のこと

これは土台、無理な話です。平日、夜遅くまで仕事をしていたら、休日はぐったりするのは当然。そもそも無理な生活をしているのです。もっとシンプルに考えましょう。

まず、休日というのは、そもそも“休む”日です。現代ではなぜか、休みの日も動かなきゃいけないと思っている節がありますが、休むときはちゃんと休む。これがとても大事で、ちゃんと休むからこそ、しっかり働けます。

休みの日の使い方をざっくり言うと、体を動かす仕事をしている人は、あまり動かず体をゆっくり休ませること。逆に、ずっと座りっぱなしの仕事をしている人は、適度に動くことがよいです。よく動いて(「よう」)、よく休む(「いん」)、いつでも「陰」と「陽」のバランスをとることが大事なわけです。一週間で大体の帳尻が合うような生活習慣を心がけるのがよいと思います。

休日に買い物に出かけたいならば、平日の仕事の時間を減らす、働き方を朝型にシフトし、平日の夜にたっぷり睡眠時間を取るなど、基本の勤務時間で収まる仕事の仕方に変えていくことも大事です。仕事とは、自身の体調管理も含みます。休むこともスケジューリングしたうえで、効率のよい働き方を模索しましょう。

ベッドで寝ている犬
写真=iStock.com/Anton_Herrington
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