歯石の除去には、超音波で歯石を除去する「スケーラー」という医療器具を使う。「保険診療では、30分くらいしかかけないので、目に見える表面的な歯石しか取れません。私は、自由診療で歯周ポケット内の歯石まで手用スケーラーで丁寧に取っていますが、歯は上下で28本あるので、もし全部の歯が対象なら、6ブロックに分けて歯石を除去します。1本の大臼歯でも、歯周ポケット内をクリーニングするのに、約15分かかることもあります」と、若林さんは明かす。

その結果、保険診療では、歯石の取り残しなどが発生しやすくなり、歯周病の治療を長期間受けていても、改善するどころか悪化するケースさえあるという。アンケート調査でも、治療効果に不満を持つ人が44.4%いた。重い歯周病で「歯が危ない」という人は、歯周病の自由診療も選択肢に入れてみてはどうだろう。